身土不二と旬と医食同源
- 最近、「スローフード」とか「地産地消」
(ちさんちしょう)という言葉を聞いたことはありませんか。
スローフードも地産地消も、食の安全志向と健康ブームを背景に生まれた
言葉ですが、日本には昔から、「旬」と「身土不二」(しんどふじ)、
「医食同源」という言葉がありました。「旬」は今でもよく使いますが、
「身土不二」と「医食同源」は知らない人も多いでしょう。
でも覚えておいたらどこかで役に立つかもしれません。
■身土不二
「身土不二」というのは、人間は土からできた作物を食べて生かされた後、
土に返るという仏教の教えからきたものと言われています。身と土は一つ
のものである食生活には「身土不二の法則」があります。「身」とは、
身体のことです。「土」とは、土という字で代表させていますが、
環境のことです。この環境と身体は、切っても切れないものだということを
「身土不二」という言葉で表しているわけです。身土不二は、
「あなたの健康は、あなたの生まれ育った土地のものを食べるのがいちばん
という意味です。」その日のうちに行って帰れる範囲で採れた食べ物を口
にしろということらしく、昔は、輸送手段や保管も限られていたから、
地元で採れた旬のものになったのであろう。
■旬
旬のものはなるほど理にかなっていて、夏に採れる野菜や果物は
体をゆるめて汗を出し、体を冷やしてくれ、冬の野菜は、
体を温めて冬の寒さに耐える体を作ってくれます。今は、スーパーに
行っても旬をかんじることが無くなり、それが原因で色々な病気になりやすい
体質になったのではないでしょうか。今や世界中から食品が入ってきますが、
珍しいからとか、美味しいからという理由で食事をしては健康を害すること
になります。日本人は日本のものを食べるのが基本ではないでしょうか。
文明開化期にドイツから栄養学が入ってきました。
北緯50度の栄養学が北緯35度の日本に入ってきたのです。
稚内とイタリアのベネチアが同じ緯度です。戦後の栄養改善は、
全て欧米に比べてでした。環境も、ましては腸の長さも日本人(長い)
と欧米人(短い)は違うのに栄養学を押しつけているのです。
■医食同源
「医食同源」とは、食べたものが私達の血肉を作り、骨を作り、体を作り、
エネルギーになっている。つまり、医すなわち食なのです。健康になりた
ければ健康な食べ物、本来の生きた命がいっぱい詰まった食べ物を食べる
ことです。
どんな食べ物でも、「いのち」は含まれていますが、
食品添加物や農薬・化学肥料を使われたものは、エネルギーが弱く、
しかも、体内に化学合成されたものや、旬を忘れた命のない食べ物を
食べつづけると、分解されないまま体内に残るので、自然治癒力が、
それらを体外に出そうとして、湿疹・アトピーやさまざまな病気が
起こったり、キレやすい子どもが目立つようになったのではないでしょうか。
今の日本の国家予算は、80兆円。そのうち医療費は30兆円に達し、
一人年間23.8万円使われています。旬のものと身土不二を心がけていれば
、医者に通うのも減るのではないだろうか。
「食」という字は「人が良くなる」と書きます。昔の人は、科学や医学が発達
していなかったからこそ何が大切かをよく知っていたんですね。
食生活をちょっとだけ見直してみませんか。
■一物全体
食べ物は部分的に食べるのではなく、丸ごと全部食べなさいということです。
野菜は、皮ごと。魚は小魚。米は精米されていない玄米。塩・砂糖も精製
されていないもの。空気のことを考えれば良くわかるでしょう。空気には
色々な成分が含まれていますが、必要なのは酸素だけです。
だからと言って純粋な酸素だけでは生きていけません。重大な病気になって
しまいます。窒素など、不要と思われるものも一緒に吸いこんでこそ、
酸素が生かされるのです。
■陰・陽
目に見える世界には、必ず相反する2つのものが存在いたします。
たとえば、天と地。生と死。男と女。プラスとマイナス。これらのような
相反する2つのことを陰と陽と呼びます。
野菜で見ますと、地表面を境にして、上(空中)が「陰」、
下(地中)が「陽」で、太陽に近づくほど陰性が高くなり、
地に潜るほど陽性が強くなります。陰性の野菜の旬は夏であり、
陽性の野菜の旬は冬なのです。「陰」の野菜は夏場からだを冷やしてくれ、
「陽」の野菜はからだを温めて冬の寒さに耐えられる体を作ってくれます。
しかし、食事の時は「陰」にしろ「陽」にしろどちらかに傾いてはいけません。
大切なのは中庸であるということを忘れないで下さい。
■
